映画「Sucide Squad / スーサイド・スクワッド」 - 感想、ジョーカー、各キャラについて

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感想 & 「BvS」との比較


*ネタバレあり

ストーリーは「バットマンVSスーパーマン(以下BvS)」と比べると単純でわかりやすい内容になっていた。展開はテンポが良く退屈せずに気軽に楽しめた。「見ていて眠たくならない作品」という僕の中で良いか悪いかを決める1つの基準はクリアできていた。

悪党にも彼らなりにこれまでの人生や愛があるというのを描いたが、悪党メインにしては冒頭のキャラ紹介以外、軽いタッチで明るめのトーンが続くのが残念。「BvS」のようにシリアスでダークなトーンが好きな僕には味気ない作品でストーリーを味わって楽しむ映画ではなかった。

"普通"、"まあまあ"というのが一言での感想だ。(劇中使用曲は良かったよ)

まあまあと感じたのは、その「BvS」と比べたからかもしれない。

アクションは「BvS」と比べると面白くない。「BvS」ではアクションシーン全てに見所があった。ワンダーウーマンがバットマンを守るシーンが有名だが、そのシーンの直後、復活したスーパーマンがドゥームズデイへ攻撃しドゥームズデイを吹き飛ばす。その吹き飛ばした方向を見つめるスーパーマンの佇まいが良く、「BvS」では細かな所ですらカッコよく仕上がっていた。しかし「スーサイド・スクワッド」には印象に残るシーンはない。どんなアクションがあったといえば「こんなのがあったよ」と伝える事はできるが、カッコイイと思ったのはデッドショットが敵兵相手に無双するシーンくらいだ。アイデアとして面白いのはビルの戦いでハーレイが得意の体操を活かしクルクルと回りつつ敵を倒す所だけだった。

中ボスインキュバス戦はエル・ディアブロの能力で盛り上がる要素はあるが印象に残るアクションではなかった。ラスボスであるエンチャントレスとの戦いは印象に残るシーンはなく、「BvS」のマーサ救出戦と比べると目を見開いて前のめりになり面白いと言えるシーンはこの映画にはない。今作にはデヴィッド・エアー作品の「Fury」や「エンド・オブ・ウォッチ」であった緊張感ある激しい戦闘がなかったのが残念だ。(僕は「Fury]や「エンド・オブ・ウォッチ」は好きだよ。)

「BvS」と比べると多いのはジョークとハーレイのコスチュームによるエロさくらい。

同じ世界観の「BvS」が良かったという人の為に「ロビン殺し」や「バットマンとジョーカーの因縁、ジョーカーの歯を粉砕したバットマン」が用意されていれば、「BvS」ファンが見に行って良かったと思える作品になったと思う。

「アクション映画でアクションはダメなのかよ。テンポ以外で良い要素はないのか」と言われれば良い所はある、特定のキャラだ。特にハーレイやデッドショットが気になるといった人は後悔しない内容でメチャクチャ活躍する。ハーレイについて書く事は特にない。ワーナーが推しているように、ハーレイの映画といってもいい見せ場がたくさんある。

デッドショットはデヴィッド・エアー監督が「この映画は本当にウィル・スミスの映画」と言い、ウィル・スミス本人も「子どもたちはおれの言うことを聞くだろうな」と自分の役に自信があり、出演が断られたシャイア・ラブーフは「ウィル・スミスが参加する事で脚本がウィル・スミスを立てる内容に変わった。」と証言した通り、デッドショットにはハーレイに次ぐ見せ場がたくさんがあった。

CMで「とにかくハーレイが見たい、楽しみたい、それだけでいい」と思った人は満足したはず。「キャラ萌え」で楽しめる映画になっていた。ハーレイ、デッドショットが楽しみだったという人の評価は高いと思う。


「BvS」の感想
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次はキャラについて。期待されていたジョーカーについての感想を書いた。

ジョーカーはどうだったのか?


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本編と比例するとトレーラーでの過剰な紹介により、たくさん出るだろうと思われていたジョーカー。海外公開後ジョーカーのシーン大量カットが話題となった。その情報があった為、冷静に見れたキャラでした。

本編ではジョーカーは何としてでも恋人ハーレイを取り戻そうと動いている様子が描かれていた。

トレーラーの過剰な紹介を考慮しないで考えてみると、ストーリー上ジョーカーの役割は十分あったと思う。ジョーカーはメインであるハーレイを引き立たせる役割が主だった。ハーレイとジョーカーの愛はハーレイにとって一番大切な物は何かを深く描く物で、ジョーカーは主役ではないからメインのハーレイの味付けにはとても上手く機能していた。

全く光らなかったのか言えばそうではない。ジョーカーはどの悪党よりも一番イカれていて超個性的だった。

しかしDCEUというシリーズとして見ると感想で書いたように非常に残念。「せっかくジョーカー出したんだからバットマンの世界観をエグッてくれよ」と思う。シリーズの世界観を深められるヴィランであるのに全く活かせていなかった。

作品 or シリーズ、どちらを楽しみにしてこの作品に接したのかでも"良い/悪い"が分かれるキャラだなと思いました。



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最後にそれぞれのキャラの感想を軽く書いてみました。

キャラの特徴



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・ハーレイ
ルックスは良い女がイカれている女。ジョーカーへの愛が回想やジョーカーによる救出計画で深く描かれている。
映画が始まるやハーレイとデッドショットが先に描かれている為、この2人が主人公でその1人であるハーレイには活躍の場はたくさんある。

会話以外にも演じたマーゴット・ロビーの色々な表情が面白かった。


・デッドショット
ハーレイと同じくらい優遇されているキャラ。人柄としては子供への父性が強く描かれる。
前面立って敵兵を倒していくデッドショット無双のシーンがカッコよく、リッグ・フラッグの救出・保護の命令を仲間に出したり、ピンチから逃れる為にエル・ディアブロをあえて挑発し彼が封印していた能力を開放させるといった状況に応じた冷静な対処や判断ができる人物。バーでのやり取りを通じ、リッグ・フラッグがデッドショットに心を開くようになった。(エンチャントレスに勝利した後、リッグ・フラッグが仲間と認めたのか、友情を感じたのか、デッドショットにハグをする。しかしデッドショットに拒否されジョークシーンになる。)



・エル・ディアブロ
ハーレイとデッドショットに次いでキャラが細かく描かれていた。夫婦喧嘩で怒り、自らの家族を焼き殺した過去や刑務所で大量殺人起こしてしまった事を引きずり能力を封印していたが、デッドショットの挑発で解放。終盤で一気に化け、エンチャントレスの洗脳を見破ったり、最終的にはチームでは一番メンバーを思いやるキャラになる。自らを犠牲にしインキュバスを倒す事に貢献。

面白いキャラに化けたが、突然過ぎる真の能力の開放やエンチャントレス達の使う言葉を話せるといった理由の説明が不足しているのが良くなかった。

Wikiaに面白い事が書かれていた。それはエル・ディアブロの生存について。彼が生きている可能性があるかもしれない。ラストバトル終了後のアマンダが持つスマホに注目。

However after the team saved the world, his health indicator is on, implying that he might still in fact be alive.(エル・ディアブロのヘルス・インジケータはONになっている。これは彼が生きている可能性があるという事を意味する。)




・ブーメラン
初めは盗んだ物を独り占めする為に仲間をも殺すという残虐な設定。部隊でのミッション開始直後スリップノットに脱走をそそのかしチームで減刑の為に行動するという協調性が一番ないキャラだが、スリップノットの爆死により脱走はあきらめた様子。ぬいぐるみ好きであったり途中でカタナに惚れるといった面白い展開を生み、映画を見ているこちらには良いムードメーカーであった。

残念ながらアクションでの見せ場はない。



・キラー・クロック
怪力・水中行動可能という能力は描かれるが、その他はジョークのネタ要因。
水中シーンでの戦闘があれば活躍する姿をもっと見れたのかもしれない。



・スリップノット
脱走を企て体内に埋め込まれた爆弾により死亡。政府はマジだぞというのを自らの死で証明した。
女に対しても容赦がないという程度で何の特徴もないキャラであった。



・アマンダ
真の悪党と公開前から伝えられていたがその通りだった。

チーム結成も初めから彼女の手の中であらかじめ行われおり、秘密保持の為なら政府側の部下も平気で殺害と悪党よりも冷酷さが際立ち面白かったが、なぜそうなったのかを描いていないのが残念。

ミッドクレジットではブルースが今回の出来事を隠してやる代わりに、フラッシュやアクアマンが書かれたメタヒューマンの情報ファイルをアマンダから得る。アマンダはブルースに「疲れているようね、夜の仕事を仕事を控えるべきだわ」とブルースの正体がバットマンであるのを知っている事を匂わせる発言を行う。ブルースはそのアマンダに対し「部隊を解散させなければ、俺達がぶっ潰す」と言った感じの事を残しスーサイド・スクワッド=タスクフォースXを否定しその場を去る。2017年公開の「ジャスティス・リーグ」を印象付けるシーンになっている。バットマンの正体を知っているアマンダもただ物ではないし、ベンバッツがかっこよく最後に良い所を持って行った。(デッドショット紹介の箇所でバットマンにバットマンがデッドショットを捕らえるよう情報を流している)

エンチャントレスの怒りの原因、インキュバス像の管理ミス、捕まったのに助けてもらった奴等に対して尚も強気と馬鹿にされても仕方がない役回りだと思った。アマンダの過去にもフォーカスすればもっと面白いキャラになれたはず。



・リッグ・フラッグ
エンチャントレスがラスボスであり、憑りた恋人ジューンとの繋がりと度々焦点が当たる。真面目な軍人でアマンダの部下として紹介されていたが、かなり重要な役でハーレイ、デッドショットに続き部隊のキャラでは目立った存在だった。

作戦を通じてデッドショットに友情を感じるようになる。ラスボス戦後には抱き着く(が拒否された)、デッドショットが娘と会っている際も、時間切れで鎖で彼を縛ろうとする政府の人間を止めるといった行動を見せる。



・カタナ
活躍している姿はあるが期待した程ではなった。来日インタビューで注目されるキャラではあったが、本編では扱う刀ソウルテイカーと過去が軽く語られる程度。

夫への思いなど布石を敷くシーンは部隊へ参加する際あったが、その回想シーンでの夫の敵役が日本語の発音が出来ていない(日ワーナー、あれは日本語字幕いるぞ)。その為、日本人には会話が聞き取りにくく原作を知っていないと理解しづらいキャラになってしまった。あまり焦点が当てられなかった為に最後の決戦に挑む直前、泣きながら死んだ夫の魂に語りかけている姿は悪党以上に別な意味で頭がおかしいと見えてしまうのが良くない。

また「日本語監修スタッフいたのか?」と思う程、演じた福原かれんの一部アクセントも良くなかった。楽しみにしていたキャラだったので残念だ。



・エンチャントレス
ジューンに憑りついた魔女。
主に描かれる能力はテレポートで身体能力も高く、テレポートを活かし戦うラストバトルでは接近戦で部隊を苦しめる。

魔力的な要素は移動や鏡の中に入ったり、人間を兵士に変えたり、人類を支配する兵器作りで描かれていた。

ラストバルでは格闘戦を途中でやめ、部隊に望みを叶えてやると勧誘するがハーレイのだまし討ちに合い、ソウルテイカーで心臓を取られると盛り上がりに欠ける戦いであった。



「スーサイド・スクワッド」、僕の評価は5/10。楽しみにしていたのですが、DCEUシリーズを今後も見続けるために消化する為の映画だった。イカれた奴らを楽しむには「ゴッサム」を見る方がいい。







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Category: Suicide Squad / スーサイドスクワッド
Published on: 2016/09/16
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